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「海外では医療大麻が流行っているなど嘘だ」 「医療大麻というものは存在しない。」 などと識者がテレビでコメントしているような状況の日本ですが、今週タイでは、昨年の医療大麻制度開始後はじめての臨床結果が報告されました。
タイにおける医療大麻製剤の唯一の製造元である政府系製薬企業GPO(Government Pharmaceutical Organization)は、同制度開始以来追跡してきた患者群のQoL(生活の質)が向上しており、医療大麻の効果が見られると発表しました。
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現地メディアのパタヤ・メールによると、GPOのNanthakarn Suwanpidokkul博士は、2019年8月にGPOが医療用大麻製品を病院や診療所に配布後、初の研究から良い効果が報告されたと述べました。
GPO製のCBD抽出物は、Prasat Neurological InstituteとQueen Sirikit National Institute of Child Healthで難治性てんかんの子供16人に使用されており、そのうち10人(62%)が発作を制御できていました。
さらに、緩和ケア中の癌患者14人は、国立癌研究所での大麻抽出物の暫定的な試験使用に参加し、痛みのスコアが50%以上低下し、食欲と睡眠が改善しました。
研究所は、THCとCBDが乳癌、膵臓癌、胆管癌などの細胞を抑制する特性を持っている可能性が高いと報告しました。 こうした癌抑制試験は試験管内での実験で効果的であることが判明しており、動物を使った実験も予定されているようです。
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「しかし、彼らの研究はまだ最初の結果しか出ていません。今後は、これらの研究を更に多くの患者に拡大し、有効性と安全性を継続的に監視しなければなりません。」とNanthakarn Suwanpidokkul博士は述べました。
アジアで最初に医療大麻制度を実践したタイから、今後もこうした追跡研究が続々と積み上がっていき、国民の健康の役に立つ事を想像すると、本当に良かったと思うと同時に、その間にも患者が苦しみ、命を落としている中で、空虚な論争ばかりしている極東の島国の残酷な無関心について考えてしまいます。
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