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メキシコ大麻合法化法案の問題点

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Yosuke Koga
人口ベースで世界最大の大麻解禁国になろうとしているメキシコですが、その枠組み策定は、一筋縄では行かないようです。

 

 

HTJ読者の皆様は御存知だと思いますが、ヘンプとマリファナは別物です。

 

 

しかし、これを混同して扱う事によって混乱を生じさせる勢力が未だに存在している事も、また事実です。

 

目次

ヘンプとマリファナの混同

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メキシコのヘンプ産業関係者は、立法プロセスを通過中の新しい大麻法が、ヘンプをマリファナと同じように扱っているため、ヘンプ産業を著しく妨害していると言っています。

 

 

新しい法律は、司法、健康、および立法研究機関の委員会によって可決され、メキシコ上院での審議に入ろうとしています。

 

 

ヘンプメッド・ラテンアメリカの弁護士兼社長であるラウル・ヘクター・エリザルデ・ガルザは、

 

ラウル・ヘクター
ヘンプを規制するライセンスと、マリファナを規制するライセンスに違いはありません。

 

 

それは、低THCヘンプ製品の開発と販売を大幅に制限するでしょう。

 

 

ヘンプ製品を販売するには、ヘンプ素材のTシャツから麻の種や抽出物まで、全てライセンスが必要なのです。

 

 

ヘンプボディローションを購入したり、朝食にヘンプシードを購入しようとする時に、お店がIDを要求することを想像してみてください。

 

 

と例えて、18歳以上の人だけがヘンプ製品を購入できるという奇妙な状況が生まれ、ヘンプ製品を無許可で販売した場合は、無認可でマリファナを販売した場合と同様の罰則の対象になるとエリザルデ・ガルザ氏は指摘しました。

 

幅広いライセンスプログラム

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また、この法案に基づくライセンスは、大麻製品の栽培・収穫、加工、販売、輸入および輸出を対象として各分野に別々のライセンスを発行する予定で、発行ライセンスを一人(一社)につき一種類に制限することにより、垂直的に統合された大麻企業を禁止しています。

 

 

ラウル・ヘクター
製品を加工して輸出するという一連の業務を一社で行うことはできません。

 

 

また、栽培したヘンプを自社で処理する事も出来ないのです。

 

 

と、メキシコでCBD製品を輸入した最初の企業であり、同国で最初の合法的なCBD企業の代表であるエリザルデ・ガルザ氏は、うったえます。

研究もライセンス制

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同氏によると、このスキームでは、ヘンプを研究するためのライセンスを大学に付与する必要があり、そのような政府の許可を必要としない他の植物とは区別される予定です。

 

 

現在上院に提出されている法案は、メキシコ最高裁判所が「大麻の所持、栽培、消費を犯罪とすべきでない」と判断し、メキシコ議会にマリファナの個人使用に関する法律を、20204月までを期限として変更するよう命じた事をうけて、作成された物です。

 

 

一方、医療用および産業用大麻の輸入を対象とする別の法律が2017年から整備されました。その法律はメキシコ保健省に2017年末までに規制を作成するよう命じましたが、実際には未だに未完成のままです。

 

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エリザベルデ・ガルザ氏によると、現在議会で審議が行われている法案は、ヘンプに制限的な規則を課すことに加えて、医療用大麻(すでに合法)の再規制を試みており、当初の最高裁の命令をはるかに超える内容となっています。

 

 

ラウル・ヘクター
ヘンプとマリファナの明確な違いを確立するためには、まだ長い道のりがあります。この法律がメキシコに本当に役立つように、私たちは戦い続けなければなりません。

 

 

とエリザルデ・ガルザは言いました。

 

 

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AUTHORこの記事をかいた人

Yosuke Kogaのアバター Yosuke Koga HTJ 編集長

1996年カリフォルニアで初の医療大麻が解禁。その5年後に現地へ移住し、医療大麻の家庭栽培、薬局への販売などの現場や、それを巡る法律や行政、そして難病、疾患に対し医療大麻を治療に使う患者さん達を「現場」で数多く見てきた、医療大麻のスペシャリスト。

10年間サンフランシスコに在住後、帰国し、医療機関でCBDオイルの啓蒙、販売に従事し、HTJのアドバイザー兼ライターとして参画。グリーンラッシュを黎明期から見続けてきた生き証人。

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