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ポルトガルの天然繊維国際会議でもヘンプが大注目

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written by Andrew Kelly

ポルトガルで最近開催された天然繊維国際会議(ICNF)に出席しましたが、天然繊維業界の革新的なアイデアと現在の製品開発に感銘を受けました。

 

そしてヘンプは、ますます大きな役割を果たしています。

 

会議で行われた150以上の発表のうち、全体の10%がヘンプに関するものでした

 

バイオマス、生地、吸着剤、繊維として、なんでもありです。

 

他のセルロースに関するいくつかのプレゼンテーションも、リグニンの研究例と同様に、大部分がヘンプに基づいていました。

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あらゆる繊維の議論の中心にヘンプが存在

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これは、プログラムにおいてジュートと亜麻が最も目立っていた以前の会議と比較して、非常に大きな変化です。

 

天然繊維の収穫から、脱ガム、最終製品アプリケーション、科学的および技術的進歩まで、すべてが議論されました。

 

しかし、ドイツのバイロイト大学のトーマスシェイベルと、生体疑似スパイダー・シルクを扱うバイオテクノロジー企業AMSilkの共同創立者が発表した大きなブレークスルーに特に感銘を受けました。

 

大規模に拡張された場合、クモの糸で作られたネットは、ジェット旅客機を捕まえる事が可能なほど十分強いと科学者は言います。

 

彼らは、クモの巣を形成するために互いにくっついている何千もの小さな束を形成する事によって、こうした強さを獲得していることを発見しました。

 

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このような「ドラグライン(引き綱)シルク」は、適度な強度と優れた伸縮性を兼ね備えた並外れた機能的特性を示します。

 

その結果、他のすべての天然繊維、または合成繊維を超える強靭性が得られると、トーマスシェイベル氏は会議で語りました。

 

確かに、スパイダーシルクまたは「スパイダースチール」は、ほとんど神話的な品質の素材として長い間議論されてきましたが、自然を除いて、今まで誰もそれを生産することはできませんでした。

オメガ、アディダスの蜘蛛の足理論

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シェイベルは、クモの後ろ足の動作を機械的に再現する生体模倣によって、どのように材料が生産されているかを語りました。

 

これは単なる理論ではありません。

 

現在、オメガはこの素材から時計のベルトを製造しています。

 

また、アディダスは新しいラインのトレーナーと靴をテストしています。

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この素材は純粋なタンパク質で、かつ抗菌性があり、産業用および医療用の多くの応用に適しています。

 

理論的には、山で遭難した場合には、靴を食べて生き延びることができます

 

あまり美味しそうに聞こえませんが、でもその靴はタンパク質ですよ!

タンパク質のスパイダーシルクとヘンプ

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ヘンプは、タンパク質ベースの植物でありセルロースベースの植物でもあるので、スパイダーシルクに必要な特性を持っているようです。

 

彼のプレゼンテーションの後に、この提案をトーマスシェイベル氏に投げてみると、彼はヘンプの可能性について非常にポジティブでした。

 

スパイダーシルクは、人間に知られている最も丈夫な素材の1つであるため、信頼できる技術と最適な素材を持っていることは非常に貴重であることが証明されるでしょう。

 

会議での別のプレゼンテーションである、「天然および人工の素材のタイムライン」も、かなり洞察力に富んでいました。

 

ヘンプ、ジュート、ウール、シルクの布地は、考古学的に何世紀にもわたって人間によって使用されてきたことが証明されており、1823年の防水布地(Macintoshレインコート)、レーヨン(1855)、デニム(1873)、レーヨン由来のビスコース(1894)、ビニール(1926)、ナイロン(1938)、ポリエステル(1941)、ベルクロ(1955)、スパンデックス(1958)、ゴアテックス(1958)、ケブラー(1965)へと続きます。

クモの巣とヘンプの可能性

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1965年以降に生産された素材は、上記の素材のいずれかのブレンドまたは適応であり、今この記事を読んでいる殆どの方が知っているように、1945年に開始されたヘンプの追放は、この「蜘蛛の素材」がもたらしたであろう大きな影響を妨げました。

 

ポルトガルから帰って以来、クモの巣を夢を見てきました。そして、ヘンプが新しいパラダイムシフトに入ると、最終的にトーマスシェイベル氏の研究が、この驚くべき植物のさらに別の魅力的な用途を生み出すかもしれないと思うのです。

 

ライター:Andrew Kellyは、農場から工場までのバリューチェーンにおける手頃な価格の繊維装飾技術の可能性に重点を置いて、ヘンプおよびその用途を研究しています。

https://hemptoday.net/hemp-spider-steel/

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AUTHORこの記事をかいた人

日本臨床カンナビノイド学会員。北海道ヘンプ協会(HIHA) 法人会員。

美容クリニックで専門医監修の下、CBDオイルを利用したアトピー性皮膚炎の治療を開始。1年間の観察結果からアレルギー数値と、症状の改善がきっかけで大麻の可能性を一人でも多くの方々に知ってもらいたいと思い立ち、編集局員として参加。

「HEMP TODAY JAPAN」を通じて、「世界の大麻産業」の真実を知ってもらう必要があると考えております。

そして、大麻へのマイナスイメージを払拭がされ、医療分野、産業分野問わず、大麻由来製品を誰でも簡単に低コストで利用できる環境を望んでいます。

2017年6月~青山エルクリニックモニター参加。
2018年5月「Hemp Food, Health & Beauty Summit」(HTセンター/ポーランド)。
2018年8月「中国 黒龍江省ヘンプ産業視察ツアー2018」参加。

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