ルクセンブルクの連立与党政府は、嗜好用大麻及びその販売を合法化することを承認しました。
これを受けて、消費者団体のコンシューマー・チョイス・センター(CCC)は、この措置が今後5年間の連立政権の公約の一部であると発表し、加えて、この動きが「遅すぎる」と述べました。
CCCの政策アナリスト、ビル・ワッツ氏は、「ルクセンブルクは、チェコ共和国、ポルトガル、オランダなどが大麻に対し、寛容政策を取るか、もしくは非犯罪化してきた中、実際に大麻を合法化するEUの最初の国となる」と述べ、「これはEUの他の国々に強いメッセージを送る事になる。タブーは破られた。」と付け加えました。
同グループは、連立政権による早期の声明において、マリファナの使用は同国居住者にのみ合法であると書かれている事を指し、「それは差別的であるだけでなく、地域内のブラックマーケットの拡大に寄与する可能性もあり、方向性として間違っている」とWirtz氏は言います。
「我々は、国籍に関係なく、すべての成人に大麻の購入が合法でなければならないと感じている。その結果、新しい観光産業の創出につながる可能性があり、大麻をアルコールよりも厳しく扱う理由はない。もし外国人が合法的に酒を買うことが可能ならば、大麻も同様に購入できるべきだ」と述べました。
ルクセンブルグは、人口60万人の小国ですが、仮に外国人にも嗜好用大麻マーケットを開放すれば、その市場規模は1000万人を超えると見られており、EU全体の巨大マーケットが開かれる事になります。同国はEUの一員であるため、隣接するフランス、ベルギー、およびドイツからの入国は自由です。
同氏は、「もし外国人にも市場を開放すれば、その影響は巨大だ。これは消費者にとってビッグニュースであり、かつEUの薬物政策にとって新しい時代の幕開けとなる」と述べ、「もし政府が外国人を除外するならば、結果として差別問題として訴訟に発展するだろう」と付け加えました。