先週、メキシコの最高裁判所は、同国の刑法がヘンプを違法としている事を違憲と判断しました。この判断により最高裁は、ヘンプのTHC制限を1.0%に設定し、産業用大麻の栽培と加工の合法性を確立しました。
一方、以前発表されていた、新しい規制機関の下で産業用大麻と嗜好用大麻の商業市場を開く法案が修正され、議員の間で共有されています。
この判決と議会での大麻法案の復活は、ラテンアメリカで2番目に大きな市場において、ヘンプ産業がようやく前進することを示しています。
「労働と商業の自由に対する人権を侵害している」と判断
最高裁判所による今回の判決は、カナダのヘンプ製品メーカーである Xebra Brands 社と、そのメキシコ子会社である Xebra Mexico 社が起こした訴訟で、連邦衛生リスク保護委員会(COFEPRIS)を相手に、一般健康法および連邦刑法に関して争われていました。
裁判所は、「2017年以降、大麻の生産を医療または科学目的の用途に限定しているこれらの法律は、産業用大麻をブロックすることによって、労働と商業の自由に対する人権を侵害している」と述べました。
市場を開く
この判決は、Xebra社が「作物を植えてヘンプを収穫する許可を取得する限り、裁判所の判決はXebra社を保護し、管轄当局が健康と公序良俗を保護するのに適切であると見なす監視、制御、およびセキュリティの条件下において、同作物から(THCの)1%以下の濃度の抽出物を生成すること」を保証します。
この影響は、抽出物や、健康および美容、そして食品や飲料製品などの広範なヘンプ由来製品のメキシコ市場を開くための基本的なステップとなるでしょう。
カナダ証券取引所(OTC)に上場している Xebra Brands を率いるメキシコ人実業家ロドリゴ・ガヤルド氏は、「この判決により、トピカルやティンクチャー、オイル、飲料などの CBDやCBG 製品の製造と販売への道筋を示した」と述べました。
立法コンセンサス
一方オブザーバーは、「メキシコの高等裁判所がこの夏、嗜好用大麻とヘンプを合法化する決定を出した後、規制が実施されていないにもかかわらず、大麻を規制するための改正法案を早急に進めるという一般的な合意が議員間にある」と述べています。
約3年前、裁判所は、大麻の個人所有と栽培の解禁を命じました。しかし議員たちは、規則の設定を進めておらず、この遅れに対して裁判官は、犯罪化を終わらせるために決を取りました。
議会を通過し、その後修正されたものの昨年失速し、現在上院において宙に浮いた状態となっている法案は、嗜好用大麻とヘンプの原材料と製品の栽培、研究、商業化と販売、輸出入のライセンスを確立する事が期待されています。
新たな官庁を創設
この法案はまた、大麻が違法である事によって影響を受けている小規模生産者とコミュニティのための社会正義プログラムを確立し、最初の5年間に付与されるライセンスの40%が先住民コミュニティと刑法の下で不利益を被っている人々に発行される事を要求しています。
新たな大麻法に基づく規則は、新しい規制機関であるメキシコ大麻管理研究所によって設定されます。これは、保健省の下にある地方分権機関で、免許の発行や、プログラムの監督、そして大麻をテーマにした公教育キャンペーンの推進にも責任を負います。
修正前の法案では、大麻を含有する食品や飲料(CBD製品を含む)は考慮されていませんでしたが、Xebra Brands社の訴訟における最高裁判所の判決の結果として、変わる可能性があります。
引用元;https://hemptoday.net/high-court-ruling-revival-of-draft-law-are-positive-signals-for-mexico/