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【世界が見た!】ヘンプクリートが建築の常識を変える、英国『Grand Designs』が照らした“自然素材の革命”

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ヘンプクリートを世界的な舞台へ押し上げる

世界で最も影響力のある建築番組のひとつ『Grand Designs(グランド・デザインズ)』の新シーズンが、ヘンプクリートへの注目を集める印象的な幕開けを迎えた。

この自然素材の建築材はシーズン初回で大々的に取り上げられ、世界中の何百万人もの視聴者の目に触れることとなった。

1999年からデザイナーであり文化評論家でもあるケビン・マクラウドが司会を務める同番組は、英国チャンネル4で放送され、野心的な住宅建築を深く掘り下げるストーリーテリングで世界的な支持を得てきた。

「この番組の本質は、コミュニティやつながり、そして新しいことに挑戦する勇気にあります」とマクラウドは、イングランド北部ダラム・デイルズに建つ自作のヘンプクリート住宅についての放送前インタビューで語った。

文化的バロメーターとしての番組

『Grand Designs』は、何十年にもわたり建築実験の文化的指標としての役割を果たしてきた。

セルフヒーティングハウス、木造の“城”、革新的な低エネルギー改修、そしてヘンプクリートなどの自然素材を世界の視聴者に紹介してきた。

同番組は、米国、オーストラリア、ヨーロッパなど各国でも放映・配信されており、毎シーズン何百万人もの視聴者、建築家、デベロッパー、セルフビルダーを含む、に届いている。

ヘンプクリートへの追い風

マクラウドの語り口は、建築における「可能性」への社会的理解を今も形づくっている。

持続可能な建築が求められるいま、番組の影響力はヘンプクリートを主流の会話の中心に押し出すきっかけとなり得る。

こうした露出は、ヘンプクリートのサプライチェーンへの関心を高め、自然素材に適応した建築基準への見直しを促すために欠かせない。

マクラウドは10年以上前にもヘンプ建築を特集したことがあるが、26シーズン目のオープニングエピソードでの再登場は、より大きく、より国際的な注目を集める新たな節目となった。

サラの家

2025年の『Grand Designs』シーズン初回で紹介されたのは、アーティストのサラによるプロジェクトだ。

彼女は故郷に戻り、住居と地域アートハブを兼ねた建物を自ら設計・監修しながら建設した。

建築的には、この家は自然素材がどのように伝統的建築に融合できるかを示している。

ヘンプクリートの壁は石造りと木造フレームと組み合わされ、エコロジー的革新と文化的継承を調和させている。

サラは、標準外の素材を使う先駆者が避けて通れない課題にも直面した。

現場でのヘンプクリート施工は当初想定の2倍以上の量を必要とし、供給遅延により工期は冬にずれ込み、予算超過により他の不動産を手放すことにもなった。

それでも最終的に完成した建物は、彼女の理想を見事に体現した。

石、木、ヘンプクリートが調和した光あふれる空間は、私的な住まいであると同時に文化的な拠点としても機能している。

また、このエピソードは番組公式ポッドキャスト『Grand Designs Deconstructed』でも取り上げられ、ヘンプクリート建築の詳細がさらに掘り下げられている。

編集部あとがき

今回の記事を以下、4つのポイントに整理しましたのでご参考ください。

1.番組が与えた世界的インパクト

英国の人気建築番組『Grand Designs』が、シーズン初回でヘンプクリート住宅を特集。世界中の何百万人もの視聴者に“自然素材建築”の魅力を伝え、ヘンプクリートを一躍メインストリームに押し上げた。

2.文化と革新の架け橋

番組で取り上げられたのは、北イングランドのアーティストが手掛けた「住居兼アートハブ」。石造と木造にヘンプクリートを融合させ、伝統的建築文化とエコロジー的革新を見事に調和させた。

3.サステナブル建築への追い風

ケビン・マクラウドの影響力により、建築界ではヘンプクリートが“低炭素建築の希望”として再評価されている。今回の特集は、規制当局や投資家への意識転換を促す重要な契機となった。

4.試練を超えて実現した理想の家

供給遅延・予算超過など多くの困難を経ながらも、完成した建物は「石・木・麻」が織りなす光の住まいに。番組と公式ポッドキャストを通じて、サステナブル建築の未来像がより多くの人に共有された。

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HempTODAYJAPAN編集部です。HemoTODAYより翻訳記事中心に世界のヘンプ情報を公開していきます。加えて、国内のカンナビノイド業界の状況や海外の現地レポートも公開中。

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