日本人の営みを支え続けてきた「農作物としての大麻」

写真は大麻博物館の外観です。

2018年現在、ここ日本では、マリファナの所持や使用はもちろん、医療用大麻、ヘンプの産業利用などについても法律で固く制限されています。そして、多くの日本人はこの植物について、単に「違法な薬物」という認識です。そのような状況のもと、私たち大麻博物館は、「農作物としての大麻」に関する情報を様々な形で発信しています。

日本で最も古い大麻の痕跡は、福井県の鳥浜遺跡(約12000年前に存在した集落)から出土した大麻の縄です。これは、現存する「加工された大麻」の中で、世界最古のものです。日本人は古来より、繊維を衣服や縄、魚網に、種を食料に、茎を建材に、根や葉を薬用にと、大麻を幅広い用途で利用してきました。その名残は、「麻」がつく地名が日本各地に残っていることや、人名に「麻」の文字が現在も多く使われていることからも知ることができます。

また興味深い点は、日本の風土や生活習慣に基づき、自然に生じた神の観念である、神道との関わりです。神道の世界において、大麻の茎の表皮を剥いだものを加工した繊維(精麻)は、穢れを祓うための「清めのしるし」として用いられます。日本の国技として知られる相撲は、神道と深い関わりを持ちますが、その最高位である横綱の化粧まわしは、精麻でつくられています。他にも、日本人と大麻の関わりを上げていくと切りがありませんが、それらは長い時間をかけて築き上げられた、他国に類を見ない独自の文化だと考えています。

しかし現在、日本の「農作物としての大麻」は存続の危機にあります。第二次世界大戦前まで、大麻は日本各地で栽培されており、国も栽培を奨励していましたが、戦後、生活様式の変化、化学繊維の台頭、大麻取締法により、状況は一変しました。1950年代には全国に37,000軒の大麻農家がありましたが、現在は栽培免許を持つ農家が30数人を残すのみとなり、高齢化や後継者不足にも直面しています。

大麻博物館には海外からの来館者もいらっしゃいますが、日本独自の大麻文化に驚き、大きな関心を持つ方も少なくありません。「ヘンプの産業利用」「医療用大麻」など大麻ビジネスが進む海外に向けても、この独自の文化を発信したいと考えています。

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